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Channel: 西園寺由利の長唄って何だ!
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新吉原・仲の町

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これは歌川豊春(1735~1814・享保20~文化11年)の浮世絵です。
制作年は安永4(1775)年とありますから、12/22日の絵と同じ頃になります。

こちらの絵は門の内側から外を眺めた構図になっていますので、
仲の町や、上の方に見える土手八丁の様子がよく分かります。
土手八丁にはまだよしず張りの茶屋も建っていませんが、後には両側に立ち並ぶのです。

仲の町の両側に見える簾のかかった見世は引き手茶屋で、その數じつに100軒以上もあったといいます。
この頃には高級で手間のかかる揚屋も太夫も消滅し、茶屋と花魁の時代に突入しています。
客が武士階級から町人層に変わったため、遊女遊びも客層に合わせて簡素化せざるをえなかったのです。
結果茶屋や遊女屋でも遊べるようになったため、お座敷の數が莫大に増え、必然的に芸者が登場するのです。

角町の遊廓の主人、大黒屋庄六が見番を開くのは、この絵から4年後のことです。

   




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