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Channel: 西園寺由利の長唄って何だ!
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吉原雀

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これは歌川国貞(3代目豊国・天明6~元治元・1786~1865年)
の浮世絵、「浄瑠璃八景・長唄吉原雀・日本堤の夕景」だ。
制作年は万延元(1860)年で、
鳥売りの男は市村家橘(4)、女は沢村田之助(3)とある。

吉原雀の所演は明和6(1768)年だから、
それ以来再演され続けてきたのだろう。
今もって人気がある。

唄本が描かれているが、今も歌仙録はこの様式を踏襲しているのだから凄い!

        


書かれている歌詞はこうだ。

「およそ いけるをはなすこと
 人王(にんのう)四十四代のみかど 
 こうしょう天のうの御宇(ぎょう)かとよ 
 養老四年のすえの秋 宇佐八まんの たくせんにて
 諸国に始まる放生会
 浮き寝の鳥にあらねども 今も恋しきひとり住み
 小夜の枕に片思い かわい心とくみもせで
 何じゃやらにくらしい
 その手でふかみへ浜千鳥 かよいなれたるどて八丁
 口八丁にのせられて おきのかもめの二ちょう立ち
 三ちょう立ち すけんぞめきはむく鳥の
 むれつつ きつつき こうしさき
 たたく くいなのくちまめ鳥に
 くじゃくぞめきてめじろおし」

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