「二人椀久」と同じ頃作られた曲に「一人椀久」というのがある。
これは中村富十郎が森田座で踊った「四季の椀久」の中のひとつで、
作曲年代は安永年間(1772〜80)としか分かっていない。
しかし、出の歌詞が「椀久出端」に近いところを見ると、
もしかしたら「二人椀久」より、
こちらの方が先に作られたのかもしれない。
「今は心も乱れ候
末の松山思いの種よ
何時の頃より逢い馴れ染めて
通う心を可愛と思え
さりとはさりとは
あのや椀久は これさ これさ
鼓の皮よのうほんに
しんぞ此の身は
これさこれさ打ち込んだ
とかく恋路の濡れ衣」
「椀久出端」のオレンジの部分をアレンジしている。
「たどりゆく
今は心も浮かれそろ
誰かいく野を引きぬきしより
いつの頃よりあいなれそめて
通う心の幾世の思い
忍ぶ妻戸を ほとほと叩くは椀久か
さりとはさりとは 請けうかの 忍ぼかの
そっこで請けだせ おもわくを
これこれこれ うけたもの
あのや椀久は これさこれさ
鼓の皮かのうほんえ
しんぞ心は これさこれさ打ち抜いた ほんほえ
しんぞのうほんえ
とかく恋には身をやつす」
〓 〓 〓
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photo by 和尚
これは中村富十郎が森田座で踊った「四季の椀久」の中のひとつで、
作曲年代は安永年間(1772〜80)としか分かっていない。
しかし、出の歌詞が「椀久出端」に近いところを見ると、
もしかしたら「二人椀久」より、
こちらの方が先に作られたのかもしれない。
「今は心も乱れ候
末の松山思いの種よ
何時の頃より逢い馴れ染めて
通う心を可愛と思え
さりとはさりとは
あのや椀久は これさ これさ
鼓の皮よのうほんに
しんぞ此の身は
これさこれさ打ち込んだ
とかく恋路の濡れ衣」
「椀久出端」のオレンジの部分をアレンジしている。
「たどりゆく
今は心も浮かれそろ
誰かいく野を引きぬきしより
いつの頃よりあいなれそめて
通う心の幾世の思い
忍ぶ妻戸を ほとほと叩くは椀久か
さりとはさりとは 請けうかの 忍ぼかの
そっこで請けだせ おもわくを
これこれこれ うけたもの
あのや椀久は これさこれさ
鼓の皮かのうほんえ
しんぞ心は これさこれさ打ち抜いた ほんほえ
しんぞのうほんえ
とかく恋には身をやつす」
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photo by 和尚