Quantcast
Channel: 西園寺由利の長唄って何だ!
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4810

難波津壷論−1

$
0
0
その”新曲長歌”が天和3(1683)年の11月に、
大坂の大和屋甚兵衛座に初お目見得した。

この時大和屋甚兵衛は甥、水木辰之助のために
「難波津壷論」(なにわづつぼろん)という長歌を作詞した。

そして、槍踊りを振り付けた。

ちょっと長いが、上方初の「長歌」なので歌詞を掲載してみようと思う。

「難波津に 咲くや木の花冬ごもり
 今をはるべと 咲き初めて
 さかゆる葉も茂るよの
 幾夜かさねて葉も茂るよの
 君がよわいは万代の
 久しかるべき ためしかや
 国も豊かに民栄え
 玉の盃手に持ちて
 飲めやうたえや さざんざの
 声すみわたる めでたさよ 
 我もかわらぬ 嬉しさよ
 ここな殿御はないくつ
 十三 七つ あらまだ若や
 さてもさても 和御寮は
 誰人の子なれば
 しおらしや おどれおどれ
 ここな子 おどり出せ
 みごと てん手拍子もそろそろた
 そろそろそろそろ
 月の笑顔の照ったりや(つづく)」


 〓 〓 〓


photo by 和尚

 


 
 
 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 4810

Trending Articles