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Channel: 西園寺由利の長唄って何だ!
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岸沢里夕

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これは歌川豊国(明和6〜文政8・1769〜1825年)の役者絵だ。
制作年は文化6(1809)年。タイトルは「御慶候初音の鶯」(ぎょけいもうすはつねのうぐいす)だ。

常磐津の所作で三味線が岸沢里夕(りせき)、上調子が岸沢古野八。
里夕はもともと富本の三味線弾きで鳥羽屋里夕といっていたが、師匠の里長が常磐津に移籍した時に従った。
その後また富本に戻り(1798年)、1808年にまた常磐津に移り、1812年にまた富本に戻っている。

この絵は2度目の常磐津移籍翌年のものだ。
常磐津の三味線は岸沢一派がしめていたので、名字もかえたのだろう。
行ったり来たりと忙しい人生でした。

   

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