分福茶釜−3
茂林寺に伝わる話はこうだ。
茂林寺の開山、大林正通に従って館林に来た老僧守鶴は代々の住職に仕えていた。
ある時千日法会を催すこととなり、守鶴がどこからか茶釜を持ってきた。
その茶釜は不思議なことに、汲めども汲めども湯が尽きることがない。
守鶴はその釜を「分福茶釜」と名付け、
この茶釜の湯を飲めば八つの功徳が授かるだろうという。
あるとき守鶴はうかつにも、寝ている姿を見られてしまった。
手足に毛が生え、尻尾が出ている。
なんと守鶴は狢(むじな。アナグマ)の化身だったのだ。
本性を知られた以上この寺にはいられないと、
人々に別れを告げて守鶴が飛び去ったのは、
大林正通に従ってこの地に来てから161年後の事だったのだとか。
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tea break・海中百景
photo by 和尚
茂林寺に伝わる話はこうだ。
茂林寺の開山、大林正通に従って館林に来た老僧守鶴は代々の住職に仕えていた。
ある時千日法会を催すこととなり、守鶴がどこからか茶釜を持ってきた。
その茶釜は不思議なことに、汲めども汲めども湯が尽きることがない。
守鶴はその釜を「分福茶釜」と名付け、
この茶釜の湯を飲めば八つの功徳が授かるだろうという。
あるとき守鶴はうかつにも、寝ている姿を見られてしまった。
手足に毛が生え、尻尾が出ている。
なんと守鶴は狢(むじな。アナグマ)の化身だったのだ。
本性を知られた以上この寺にはいられないと、
人々に別れを告げて守鶴が飛び去ったのは、
大林正通に従ってこの地に来てから161年後の事だったのだとか。
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tea break・海中百景
photo by 和尚
