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Channel: 西園寺由利の長唄って何だ!
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おこよ源三郎

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これは歌川国貞(3代目豊国・天明6~元治元・1786~1865年)
の浮世絵で、
安政3(1856)年、市村座で出された「夢結蝶鳥追」(ゆめむすぶちょうにとりおい)
の舞台を描いたものだ。

右の女太夫が、おとら(中村鶴蔵)とおこよ(2・尾上菊次郎)。
真ん中の男が旗本阿古木源三郎(4・尾上菊五郎)、
左の男は雪駄なおしの長五郎(4・坂東彦三郎)だ。

吾妻橋のふもとで、源三郎が雪駄をなおさせているところに
二人の女太夫が通りかかり、
源三郎がおこよを見初めるという場面だ。
(このあと長五郎の取り持ちで恋が始まり、おこよの身分を改ざんして夫婦になるが、
のちに露見し、源三郎はお家没収の上死罪となる。
この時代身分違いの者同士の結婚は禁じられていた)

この場面に黒御簾の中で演奏されたのが
長唄(厳密には唄浄瑠璃)「えにしの橋」だ。

        


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