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Channel: 西園寺由利の長唄って何だ!
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遊興図

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これは細田栄之(宝暦6~文政12・1756~1829年)の浮世絵「善玉・悪玉」だ。
制作年代は1793~1794(寛政5~6)年とある。

揚屋での遊興図だが、なんと豪勢なことか。
客は右端の蒲団のそばで、寝間着姿で酒を飲んでいる男ただ一人。

真ん中あたりにいる羽織り姿の男二人は取り巻きだ。
左の方にいる黒い羽織で煙管を持っているのは、男芸者の荻江某。
その隣の茶の羽織りは遊女屋の旦那か。

遊女が七人、新造が一人、禿が二人、女芸者が二人となんとも贅沢なことだ。

絵の中のいたるところにいる人間の姿をした小人?の顔には善と悪の字が書かれている。
裸が悪玉、着物を着ているのが善玉で、人間の心の葛藤を表すというお約束だ。

   


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